2021 年 36 巻 2 号 p. 203-211
〔目的〕当院入院中の高齢がん患者に対するリハビリテーションの実態を明らかにする.〔対象と方法〕がんリハビリテーションを受けた65歳以上の入院患者109名を対象に,診療記録から原発巣やリハビリテーション内容等について抽出した.〔結果〕消化器と呼吸器の原発巣,緩和期,家族同居の患者が多く,退院直前までリハビリテーションが行われ,92%の患者は入院時の機能が維持されていた.理学療法では歩行練習と起居移乗練習,作業療法では関節可動域練習と起居移乗練習,言語聴覚療法では摂食嚥下練習とコミュニケーション練習が80%以上の患者に行われていた.〔結語〕高齢がん患者の入院リハビリテーションにおいては,入院時の機能の維持と退院後の生活を見据えた介入が求められる.