2022 年 37 巻 2 号 p. 255-259
〔目的〕立位姿勢の体幹上部に,後方から外乱を加えた際の姿勢保持反応の年齢による違いを観察する.〔対象と方法〕若年成人と高齢者を対象に,立位の対象者に後方へのステッピングが生じる強度の外乱負荷を体幹上部から与え,下肢から体幹筋群の活動様式を表面筋電図で観察し,外乱負荷開始時から筋活動開始までの時間と最大筋活動時までの時間を解析した.〔結果〕高齢者では,外乱負荷後に最大筋活動に至るまでの時間が,若年成人よりも有意に延長していた.若年成人,高齢者ともに筋活動開始順序に規則性は認められなかった.〔結語〕高齢者では,体幹上部から大きな外乱負荷が加えられた場合に最大筋活動が遅れて出現することが,易転倒性につながっている可能性がある.