2024 年 39 巻 1 号 p. 43-48
〔目的〕地域包括ケア病棟に入院する患者の退院先に,影響を及ぼす入院時の要因を検証した.〔対象と方法〕2020年1月から2022年 12月までに,当院の地域包括ケア病棟に入院した75歳以上の患者413名とした.評価項目は,入院時機能的自立度評価表(FIM)運動項目のセルフケア能力,排泄能力,移乗能力,移動能力,改訂版長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R),同居者数,疾患分類とした.また,退院先別に自宅群と施設群に分類し,退院先に影響する要因を調査した.〔結果〕地域包括ケア病棟患者の退院先には,入院時のセルフケア能力と同居者数が関係していた.さらに,施設群は自宅群に比べてセルフケア能力,特に食事の項目の点数が低かった.〔結語〕地域包括ケア病棟に入院する75歳以上の患者の退院先の選定には,同居者数および入院時のセルフケア能力が影響することが示唆された.