2024 年 39 巻 6 号 p. 269-274
〔目的〕運動肢位の違いが血行動態に加えて,下肢筋活動および心負荷に及ぼす影響を明らかにすること.〔対象と方法〕健常成人男性7名を対象に,運動強度を中等度に設定した座位エルゴメーター運動(Sit Ex群)と仰臥位エルゴメーター運動(Sup Ex群)を行わせ,10分間の定常運動中の血行動態を両運動で測定し,比較した.〔結果〕下肢血流速度はSup Ex群で有意に速かった.二重積はSup Ex群で有意に低かった.下肢筋活動および自覚的運動強度に有意差は認められなかった.〔結語〕本研究の結果,仰臥位エルゴメーター運動は安全な運動療法であることが示唆された.