理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
座位姿勢における脊柱・上肢のアライメント変化と僧帽筋・肩甲挙筋の筋硬度の関係
上田 泰久中俣 修佐野 達也
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ジャーナル オープンアクセス

2024 年 39 巻 6 号 p. 265-268

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抄録

〔目的〕本研究では脊柱・上肢のアライメントを変化させた座位姿勢と僧帽筋・肩甲挙筋の筋硬度の関係について検証することを目的とした.〔対象と方法〕対象は,健常な成人男性25名(左右50肩).測定肢位は,条件1(脊柱:直立,上肢:下垂),条件2(脊柱:直立,上肢:結帯),条件3(脊柱:後弯,上肢:下垂),条件4(脊柱:後弯,上肢:結帯)の座位姿勢とした.測定機器は生体組織硬度計を用い,僧帽筋と肩甲挙筋の筋硬度を測定した.〔結果〕僧帽筋の筋硬度は条件間で有意な差を認めなかったが,肩甲挙筋の筋硬度は条件1と比較して条件2・条件3・条件4で有意に低い値を示した.〔結語〕肩甲挙筋は脊柱・上肢のアライメント変化による影響を受けやすいが,僧帽筋はアライメント変化の影響を受けにくいことが示唆された.

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© 2024 by the Society of Physical Therapy Science

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