2025 年 40 巻 2 号 p. 59-63
〔目的〕被殻出血後の活動予後予測が頭部CT画像を用いて作成した予測式で可能か検討した.〔対象と方法〕対象は,回復期病棟に入棟していた被殻出血72例とし,予測式作成群62例と外的妥当性検証群10例に無作為に分けた.年齢,性別,発症から入棟までの日数と,CT画像より測定した血腫前後最大径・左右最大径・高さ最大径の計6変数を用いて,退棟時FIM運動項目と認知項目の予測式をそれぞれ作成した.さらに予測式の外的妥当性を検証した.〔結果〕運動項目では年齢,前後最大径,左右最大径,認知項目では年齢,前後最大径が予測式作成に用いられた.予測値と実測値の相関係数は運動・認知ともに相関が得られた.〔結語〕作成した予測式は,被殻出血の活動予後予測に用いることができる可能性が考えられた.