2026 年 41 巻 1 号 p. 30-34
〔目的〕椅子の高さを変えることでSit-to-Walkでの歩行開始動作に与える影響を調査すること.〔対象と方法〕13名の健常若年者を対象に,椅子の高さを3段階に設定した研究を実施した.デジタルビデオカメラと三軸加速度計を用いて,椅子から立ち上がり最大歩行した際の歩幅,1歩速度を測定し3群間で比較した.歩幅と1歩速度の変動係数を測定するとともに,安定した歩行達成に必要な歩数,体幹前傾角度,重心移動速度を比較した.〔結果〕低い椅子は1歩目の歩幅は狭く,速度は遅かった.安定した歩行に至る歩数は有意差がなかった.低い椅子ほど体幹前傾角度は大きく,上方重心移動速度は速かった.〔結語〕低い椅子からのSit-to-Walkでは,不安定な姿勢で足を降り出すため1歩目の歩幅は狭く,速度は遅かったと考える.