抄録
小児大腿骨々幹部骨折患者(21名)の受傷後の下肢アライメントを、立位正面全下肢X線像、単純X線像を用い、長径成長変化(特に過成長)と下肢形態変化について調査した。
長径成長変化は、(1)受傷後1年間の過成長が著しかった。(2)短縮し骨癒合した症例程、過成長が大きかった。(3)脚長差が少なくなるにつれて、過成長が緩徐になる傾向にあった。(4)隣接骨の下腿骨にも全症例中約80%に過成長を認めた。下肢形態変化は骨折部位における屈曲転位の自家矯正が十分に行われていない時期に、すでに下肢機能軸は正常な位置関係にあった。これは、荷重開始後2~3ヶ月で早期に骨端線部で矯正されていた。小児下肢骨折後の2次的な成長変化(過成長と下肢形態の変化)は、荷重量と荷重線の変化によって影響すると考える。