理学療法のための運動生理
Print ISSN : 0912-7100
脚長差による歩行中の重心移動への影響
神先 秀人依岡 徹中村 実高木 寛飯田 寛和
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キーワード: 脚長差, 歩行分析, 重心
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1993 年 8 巻 2 号 p. 103-109

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抄録

脚長差が歩行パラメータに及ぼす影響を,主に運動力学的手法を用いて検討した.4名の健常成人を対象に,左側下肢に1cm~5cmの補高を行い,フォースプレート上を歩行させた.得られた速度因子,時間因子,床反カデータ,およびそれらから算出される重心移動幅,重心動揺体積,進行距離当りの重心の仕事量に関して二元配置分散分析を行い,脚長差と個人差による影響を調べた.
歩行の速度因子や時間因子は,脚長差の影響を受ける可能性が示唆されたが,変化率は少なかった.
脚長差の重心移動に及ぼす影響が明らかと考えられたのは垂直方向のみで,移動幅は脚長差5cmの増加に対して約3cmの増加を示した.進行距離当りの重心の仕事量は脚長差4cm以降で著明な増加を示した.脚長差3cmまでは,歩行の機械的効率性への影響は極めて少ないと考えられた.

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