抄録
呼吸筋トレーニングの有効性を調べるために、健常人30名と頸髄損傷者3名の、深呼吸訓練、スーフル訓練及び腹部重錘負荷訓練の横隔膜筋電図と呼吸パターン(Ttot、TI、TE、TI/Ttot)を測定した。深呼吸訓練時よりスーフル訓練時の横隔膜筋活動は、頸髄損傷患者で増加傾向を示し健常人で有意に増加した。腹部重鍾負荷訓練の横隔膜筋活動で、頸髄損傷患者は健常人より有意に低下していた。またTtotは、健常人及び頸髄損傷患者とも安静呼吸と比べ、深呼吸訓練で延長していた。TIは、頸髄損傷患者のスーフル訓練時で延長しTI/Ttotが50%以上となった。
以上の結果より、頸髄損傷患者の場合、呼吸筋トレーニングとしてスーフル訓練が腹部重錘負荷訓練より有効であった。