抄録
片麻痺患者の実用歩行耐久性の評価に適している検査法を検索するために,片麻痺患者36例を2群(連続1km以上歩行可能な群・連続1km以上歩行困難な群)に分け,それぞれ2分間歩行距離,3分間歩行距離,6分間歩行距離,physiological cost index(歩行開始後2分,3分,6分に測定),有酸素性作業閾値,最大酸素摂取量について測定し,両群間で比較した。
2分間歩行距離,3分間歩行距離,6分間歩行距離,最大酸素摂取量については両群間で有意な差を認めた(p<0.05)。
また,2分間歩行距離,3分間歩行距離,6分間歩行距離はそれぞれの間で高い相関関係を示した。
以上の事から,臨床場面の実用歩行耐久性の評価には2分間歩行距離が有用であると考えられた。