理学療法科学
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大腿骨頚部骨折患者の退院時歩行レベルと阻害因子の検討
和泉 謙二岡田 幸子早川 和秀川上 知子佐々木 伸森福 研一
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1996 年 11 巻 4 号 p. 197-200

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抄録

大腿骨頚部骨折患者のうち,観血的治療を施した96例を対象とし,受傷前・退院時歩行レベル,合併疾患の有無,理学療法経過などをカルテより調査し,退院時歩行レベルに影響を与える阻害因子について検討した。退院時,T杖歩行自立できなかった群では自立した群に比較し,(1)受傷前からの合併疾患の有無,(2)老人性痴呆の有無,(3)理学療法経過,(4)受傷前歩行レベルの各項目で有意な差を認めた。本研究の結果,退院時歩行レベルが低く予想される症例に対する理学療法を含めた,医師,看護婦,理学療法士などのチームアプローチの重要性が示唆された。

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