抄録
当院では両膝とも手術適応のある変形性膝関節症患者に対して積極的に両側同時TKAを行い, 片側のみのTKAと同様のプログラムで術後の理学療法を進め,looseningなどを起こすことなく順調に現在に到っている。今回当院での後療法プログラムを紹介するとともに,両側同時でも片側のみと同様にプログラムを進める当院での方法を機能的な面から検証した。対象は, すでに退院して機能的に安定したと考えられる40名(両側同時TKA20名,片側TKA20名)とし,方法は膝ROMと歩行速度について測定し比較した。結果は両群の間で差は認められず,両側同時でも片側のみのプログラムに手を加えることなく同様に進める方法も有用であると考えられた。