理学療法科学
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活動時心拍指数(BABI)からみた踏台昇降動作における運動課題の難易度
竹井 仁岩崎 健次柳澤 健江原 晧吉
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1997 年 12 巻 1 号 p. 11-16

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抄録
活動時心拍指数(Beats Above Baseline Index:以下BABI)は,運動課題の難易度を課題達成に要した時間と心拍数変化から評価する方法である。本研究の目的は,BABIのテスト―再テストの信頼性や酸素摂取量との規準関連妥当性を検討することにある。対象は脚長差のない健常成人16名で,課題は7種類の踏台昇降とし,快適速度で30往復実施した。結果,BABIのテスト―再テストの高い信頼性は確認できたが,BABIとMETsとの規準関連妥当性は今回の課題では明確にならなかった。またBABIは各課題に関する多重比較検定より,難易度別に4グループに分類できた。よって各グループから1課題の合計4課題を用いて運動能力を計測することで,訓練効果の判定や補装具の効果などを評価することが可能になると考える。今回の結果から,踏台昇降を用いた定常状態に達する課題でも信頼性が確認出来たことは,BABIが様々な課題に応用できる可能性を示唆するものである。
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