理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
腹臥位がパーキンソニズムの呼吸機能に及ぼす影響
阪井 康友籾山 日出樹安齋 登紀子福原 奈津子上田 眞太郎
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1997 年 12 巻 1 号 p. 17-21

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抄録
パーキンソニズムの呼吸機能の障害に対し,腹臥位による呼吸機能管理の有効性について検討を行った。検査は,パーキンソニズム10例(呼吸障害は拘束性:全例,閉塞性:9例)を高さ20cmの三角形のマット上に,on elbows肢位で腹臥位を10分間保持させ,前後の呼吸機能および胸郭拡張性の測定を行った。測定肢位は下肢屈曲位の安静背臥位とし,呼吸機能検査はスパイロメーターを,胸郭拡張性は最大吸気・呼気の胸郭周径(腋窩位,乳頭位,剣状突起位)の差をメジャーによって測定した。結果は,上部胸式呼吸パターンを中心に%VC(%肺活量),FEVLO%(1秒率),および胸郭の拡張性を有意に増加させ,パーキンソニズムの呼吸管理に簡便で有効な手段と確信した。
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