日本臨床外科医学会雑誌
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後腹膜悪性線維性組織球腫の1切除例
上原 伸一大輪 芳裕松原 俊樹杉浦 勇人岡田 嘉克末永 昌宏
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キーワード: 悪性線維性組織球腫
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1992 年 53 巻 6 号 p. 1438-1442

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抄録
患者は60歳女性で左下腹部不快感,不正性器出血あり近医産婦人科受診.附属器腫瘍の診断で開腹するも手術不能と考えられ化学療法目的にて当院を紹介された. Computed Tomography (CT)では巨大な腫瘍で腎,大動脈,腸管の圧排を認め,腹部血管造影では右結腸動脈,回腸動脈より栄養される血管増生を有した腫瘤で上部消化管・小腸透視,注腸透視にて腸管は圧排されているものの切除可能と考え手術を施行した.腫瘍は4,800gで組織学的に悪性線維性組織球腫と診断した.以後, 2度の再発に対し再切除を施行しているが,化学療法が充分な効果を期待できないので積極的な切除を要すると思われた.
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