日本臨床外科学会雑誌
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大腸mp癌の臨床病理学的検討
とくにその肉眼形態と治療成績について
湖山 信篤吉田 初雄二瓶 光博左近司 光明
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1999 年 60 巻 1 号 p. 28-32

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抄録

大腸mp癌76例を粘膜内の増殖様式から肉眼的に分類し,治療成績との関連を検討した.肉眼形態は,ルーペ像の割面形態より, non polypoid growth type (NPG) と, polypoid growth type (PG) に分類した.結果はNPG 41例(54%), PG 35例 (46%) で,最大径はNPG 28.7mm, PG 38.3mmと, NPGが小さく,占居部位で,結腸がNPG 59%, PG 31%と, NPGは結腸に多く, INFαの症例がなかった.また,リンパ節転移はNPG 37%, PG 14%とNPGに多かった.治療成績では,再発率NPG 13.5%, PG 9.1%で, 5年生存率90.8%, 93.8%と,統計学的差はなかった.両群は異なった発育進展形式をとることが示唆されたが, mp癌において,割面形態からみた肉眼分類と,治療成績の関連は証明できなかった.

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