日本臨床外科学会雑誌
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両側総大腿動脈瘤の1例
笹本 彰紀池澤 輝男浅野 昌彦岩塚 靖木村 充志小野 靖之
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キーワード: 両側総大腿動脈瘤
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1999 年 60 巻 9 号 p. 2498-2501

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抄録

症例は64歳の男性. 52歳時より狭心症,高血圧,糖尿病に対し内服加療を受けていた. 58歳時に腹部大動脈瘤破裂のためYグラフト置換術が施行された. 64歳時には心筋梗塞を発症し冠動脈造影が施行され,同時に施行された血管造影で両側総大腿動脈瘤を指摘された.心筋梗塞後5カ月で心機能が安定したので,手術目的に当科に転科となった.CT検査および血管撮影検査で右側に22×25×30mm,左側に32×35×40mmの紡錘形の総大腿動脈瘤を認めた.破裂の危険を考慮して手術を施行した.両側とも瘤を切開し人工血管置換術を施行した.術後CT検査およびDSA検査でグラフトは良好に開存していた.本症の両側同時発生は稀であり文献的考察を加え報告する.

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