日本臨床外科学会雑誌
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再発を繰り返した後腹膜悪性間葉腫の1例
長家 尚多賀 聡脇山 茂樹池部 正彦中西 浩三豊増 泰介
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キーワード: 悪性間葉腫, 後腹膜腫瘍
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2002 年 63 巻 10 号 p. 2570-2574

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抄録

悪性間葉腫は線維肉腫を除く, 2種類以上の肉腫成分から構成される稀な悪性腫瘍で,主として四肢や体幹に発生する.臨床上は未熟奇形腫や中胚葉性混合腫瘍との鑑別が重要である.今回,再発を繰り返した後腹膜悪性間葉腫の1例を経験したので報告する.症例は73歳,女性で,主訴は左季肋部痛,体重減少.腹部CTでは,左腎や腹部大動脈を圧排する12cm×8.5cmの不均一で一部に粗大石灰化を有する後腹膜腫瘍であった.手術では腫瘍は周囲臓器に浸潤なく一塊として容易に切除できた.病理組織学的検査により軟骨肉腫と平滑筋肉腫からなる悪性間葉腫と診断された.術後は2度の再発をきたし,いずれも発生部位が異なった.予後不良と考えられる.

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