日本臨床外科学会雑誌
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Mondor病19例の検討
岸渕 正典弥生 恵司西 敏夫山崎 誠川崎 勝弘
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キーワード: Mondor病, 血栓性静脈炎, 乳癌
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2002 年 63 巻 2 号 p. 287-290

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抄録
Mondor病は,前胸壁の皮下静脈の血栓性静脈炎で,乳腺の手術,外傷,筋肉過伸展などを契機に前胸部の有痛性の索状物や皮膚陥凹を認める比較的まれな良性疾患である.
われわれは,過去16年間に経験したMondor病19例について検討した.年齢は25歳から69歳(平均年齢46.8歳)で全例女性であった.発生部位は解剖学的に胸腹壁静脈領域がほとんどであった.原因は特発性8例,乳腺生検5例,良性乳腺腫瘍3例,さらに乳癌は2例(約10%) て,いずれも非触知乳癌であった.症状は前胸部皮膚に有痛性の縦走ないし横走する索状の皮膚陥凹や溝であった.経過は約1~2カ月で自然軽快した症例を多く認めた.
Mondor病の診療に対しては,乳癌が潜在している可能性も念頭にいれ,マンモグラフィーや超音波検査で必ず精査しておく必要があると思われた.
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