日本臨床外科学会雑誌
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漿膜下脂肪組織より発生し管腔側に発育した巨大な十二指腸脂肪腫の1例
織畑 道宏五十嵐 直喜橋本 佳和瀧田 尚仁小山 英俊畑 真森脇 稔掛川 暉川楯 玄秀
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2002 年 63 巻 2 号 p. 387-391

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抄録
症例は78歳,女性.検診で便潜血反応陽性と貧血を指摘され近医を受診,上部消化管造影検査で十二指腸球部に巨大なポリープを認め当院紹介受診となった.上部消化管内視鏡検査と腹部CT検査で巨大な十二指腸脂肪腫と診断,内視鏡で全体の把握が困難なため開腹にて腫瘍を摘出した.十二指腸球部前壁の漿膜面に黄色の脂肪腫による円形のわずかな隆起を認め,そこを基部として十二指腸内腔に亜有茎性に突出していた.腫瘍の大きさは5×3.5×3.5cmで,粘膜にびらんを認めた.組織学的に脂肪腫であった.この脂肪腫は,管内性に発育していたが,外側は漿膜だけで覆われており,漿膜下脂肪組織より発生し管内性に発育した巨大な十二指腸脂肪腫と診断した.漿膜下より発生したと考えられる例は,十二指腸脂肪腫の本邦報告例104例中3例であった.
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