日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
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Polycystic liver diseaseの1例
井口 智浩, 松井 則親, 中村 丘, 守田 知明, 江里 健輔
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2002 年 63 巻 3 号 p. 648-652

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抄録
症例は50歳,女性. 10年前より肝嚢胞を指摘されたが放置していた.腹部圧迫感,嚢胞の増大傾向を認め当科紹介となった.右肋骨弓下に9横指,心窩部に7横指肝を触知し同部に圧痛を認めた.軽度の肝機能異常を認めた.腹部エコー・CTでは肝全体に大小の多発性嚢胞を認め,特に左葉では殆ど実質を認めなかった.血管造影検査で左肝動脈は狭小化し,総肝動脈,右肝動脈は外側方へ圧排されていた.門脈相では左枝は造影されず右枝の外側方への圧排を認めた.また脾静脈・左胃静脈は遠肝性に造影され,門脈圧亢進所見であった.肝左葉切除および右葉の嚢胞開窓術を施行した.病理組織ではvon Meyenburg complex様の所見も認め,嚢胞内腔は単層または扁平重層化した立方上皮に囲まれていた.術後,肝は右季肋下で5横指に縮小し,自覚症状も消失した.
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