日本臨床外科学会雑誌
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自然気胸に伴う気腹で診断された外傷性横隔膜ヘルニア
佐尾山 信夫田中 隆岡田 雅子山井 礼道田渕 寛戸田 和史津田 洋白神 実吉田 沖
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2002 年 63 巻 6 号 p. 1397-1399

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抄録

症例は60歳の男性で受傷後32年を経過して,自然気胸の発生によりfreeairが胸腔から腹腔に移動したことより,外傷性横隔膜ヘルニアと診断した.胸腔鏡下にブラ切除を行った後に,横隔膜を観察すると2×4cm欠損孔を認めた.左第8肋間にて小開胸を行うと大網が肋骨面に一部癒着していた.第8肋骨は32年前の外傷によると思われる骨折で偽関節を形成していた.肋骨を関節部分を含めて切除し,肋骨を修復し,横隔膜を縫合閉鎖した.気胸により診断しえた極めて稀な症例であった.

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