日本臨床外科学会雑誌
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麻痺性イレウスに併発した門脈ガス血症の1例
高西 喜重郎由里 樹生松本 潤南 智仁
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2003 年 64 巻 2 号 p. 413-415

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抄録
門脈ガス血症の報告は近年増加傾向であるが,麻痺性イレウスを要因とすることは極めて稀である.症例は39歳,男性.既往症に精神分裂病あり.ショックを伴うイレウスとして救急搬送され,腹部CT検査にて門脈ガス血症を認めた.麻痺性イレウスと診断されたが,ショック状態を呈していることから,試験開腹を行った.開腹所見では腸管の虚血性変化,感染巣はみられず,胃より直腸までの消化管の著しい拡張を認めた.腸管内容物の吸引減圧を行い閉腹したが,術後経過は極めて良好であった.本症例は向精神薬の副作用による麻痺性イレウスが門脈ガス血症発生の要因として考えられた.
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