日本臨床外科学会雑誌
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正中弓状靱帯圧迫症候群に合併した下膵十二指腸動脈瘤の1例
福田 篤志山本 一治松田 裕之松浦 弘
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2003 年 64 巻 3 号 p. 642-645

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抄録
腹腔動脈起始部が正中弓状靱帯によって圧迫されて狭窄し,膵十二指腸動脈アーケードを介した血流が増加することにより生じたと思われる下膵十二指腸動脈瘤の症例を経験した.症例は48歳,女性で,上腹部痛の精査中に3cm径の下膵十二指腸動脈瘤が発見された.動脈造影にて総肝動脈は逆行性に造影され,膵十二指腸動脈アーケードを介した上腸間膜動脈系の血流増加が示唆された.開腹下に正中弓状靱帯を切離して腹腔動脈起始部の圧迫を解除し,同時に動脈瘤を切除した.術後上腹部痛消失し, 3カ月目の動脈造影にて腹腔動脈の狭窄は軽快し,総肝動脈は順行性に造影されていた.腹腔動脈狭窄と膵十二指腸動脈瘤の合併は比較的稀であるが,破裂例の報告もあり,本症例のように待期的に圧迫解除と瘤切除を行うべきと思われた.
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