日本臨床外科学会雑誌
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右副腎転移を伴い急速に進展した小腸malignant gastrointestinal stromal tumorの1例
今井 寿須原 貴志佐々木 義之高橋 治海佐治 重豊
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2003 年 64 巻 3 号 p. 657-662

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抄録
症例は62歳の男性.右肩痛を主訴に受診,入院した. CT, MRI検査にて右副腎に直径約6cmの腫瘍を認め,右副腎腫瘍と診断し,精査目的に他院へ転院した.その結果,内分泌学的には異常を認めなかったため,腹腔鏡下生検を行ったところ転移性副腎腫瘍と診断された.原発巣の検索目的で当院へ再入院した時には,下腹部に可動性良好な腫瘤を触知し,腹部CT検査で同部に径10cmの腫瘍像を認めた.小腸腫瘍,同副腎転移の診断で小腸部分切除術と右副腎を肝右葉と右腎合併切除で摘出した.小腸腫瘍は粘膜面の潰瘍形成,腫瘍内血腫,多発性の小膿瘍を認め,右副腎は出血を伴う海綿状腫瘍であった.摘出標本の免疫組織学的検査にてc-kit陽性でSMA陽性のgastrointestinal stromal tumorと診断された.術後早期に局所再発・肺転移をきたし34日目に永眠された.本症例は極めて悪性度の高い腫瘍と考え報告する.
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