抄録
症例は46歳,男性.慢性腎不全にて腹膜透析を受けていたが, MRSA腹膜炎をおこし入院.その後上肢に内シャントや人工血管シャントを作成するも,閉塞や感染のためすべて使用不能となった.そのため,有茎大伏在静脈グラフトを用いて,右大腿部にループ型内シャントを作成した.術後2カ月目に行った血管造影でグラフトの高度狭窄が判明したが, PTAで拡張に成功し引き続きグラフトを使用することができた.自家静脈を使用した内シャントは,インターベンション治療を組み合わせることで長期開存が期待でき,シャントトラブルを繰り返す症例では治療戦略の一つとなりうると考えられた.