抄録
GVHDは胸腺および末梢における自己寛容誘導の障害によって起こる。種々のサイトカインも密接に関連しており,GVHDの病態を複雑なものにしている。従って,GVHDの制御のためには,どのサイトカインが最もGVHDと関連しているかを決定する必要がある。また,GVHD, 特に慢性型のそれは免疫不全と関係が深く,T細胞およびB細胞の機能異常による。サイトカインは免疫系を刺激し,免疫不全を回避させ得るが,一方ではGVHDも増強されると考える。サイトカインのもうひとつの側面として,造血系に及ぼす効果があるが,種々のサイトカインの動態およびそれらのレセプターの動態解析と免疫系・造血系におよぼす影響を検討することにより,効果的なGVHDと免疫不全の回避がなされるものと考える。