抄録
症例は生来健康な8歳男児,発熱,出血斑,鼻出血で発症し,汎血球減少症と著明な赤芽球減少症を呈したが,約2週間で自然治癒した。血清中抗ヒトパルボウイルスB 19 (HPVB 19) IgM抗体陽性よりHPVB 19感染症と診断した。急性期と発症から3カ月後の回復期に施行した骨髄幹細胞培養では,回復期に比し急性期のCFU-Eは抑制されていたが,BFU-E, CFU-G, GEMMは抑制されていなかった。しかし,急性期の培養14日目に釣り上げたCFU-GEMMコロニーからPCR法でHPVB 19 DNAが陽性となり,HPVB 19が赤芽球系前駆細胞のみならず,その他の前駆細胞にも感染していた可能性が示唆された。