臨床血液
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症例
胃癌手術後11年目にみられた播種性骨髄癌症
水野 石一井関 治中原 尚子河本 邦彦恩賀 能史松岡 広杉本 利嗣松井 利充伊東 宏千原 和夫
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1998 年 39 巻 9 号 p. 670-675

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抄録
症例は44歳,男性。11年前に進行胃癌にて胃亜全摘術を施行されている。1996年2月,下腿,臀部に紫斑を認めたため近医を受診。高ALP血症,血小板減少を指摘され,当院に入院した。骨髄生検で骨髄内にムチン産生性の中分化型管状腺癌細胞がみられ,腺癌の骨髄転移と診断した。原発巣を検索したが残胃,大腸,前立腺等に病巣は認めず,11年前の胃癌の再発を疑った。microangiopathic hemolytic anemia, DICを合併しており,抗凝固療法による治療を行ったが改善は得られなかった。その後,肺の癌性リンパ管症による呼吸不全にて死亡した。剖検では残胃の胃粘膜に再発はみられなかったが,残胃のリンパ管内の一部に腺癌細胞が認められ,11年前の胃癌の転移と考えた。11年もの長期にわたり,なぜ残胃のリンパ管内および骨髄に腺癌細胞が顕在化せず潜んでいたかは不明である。
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© 1998 一般社団法人 日本血液学会
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