抄録
顆粒球輸血(GTX)の併用により肺炎の増悪なく同種造血幹細胞移植を施行できた骨髄異形成症候群(MDS)の一例につき報告する。
MDS-RAEB-2にて非血縁者間同種骨髄移植目的に当科入院したが,G-CSFや各種抗生剤にても改善しない肺炎を合併しており,GTXを施行しながら同種骨髄移植を施行した。ドナー,患者ともにGTXによる副作用は見られず,肺炎の増悪なく同種骨髄移植を施行できた。GTXの造血幹細胞移植症例での併用は成績の向上のみならず移植適応拡大の可能性も期待される。しかし,造血幹細胞移植時のGTXの影響について十分な検討がなされているとは言えず,今後さらなる症例の集積が必要と思われる。