臨床血液
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症例報告
治療中に急性散在性脳脊髄炎を合併した特発性血小板減少性紫斑病
星野 匠臣初見 菜穂子高田 覚佐倉 徹櫻井 篤志宮脇 修一
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2008 年 49 巻 7 号 p. 505-509

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抄録
54才女性。感冒様症状の後,全身皮下出血,口腔内出血が出現し,当科受診。plt 0.1×104l,PAIgG 383 ng/107 cellsと高値であり,骨髄では巨核球が増加,EBV関連抗体価の異常を認め,EBV感染後の急性ITPと診断した。プレドニゾロン投与を行い,血小板数は速やかに増加したが,プレドニゾロン減量後間もなく不穏や感情失禁がみられ,その後,突然の発熱と痙攣が出現した。髄液所見では明らかな異常認めなかったが,頭部MRI検査で両側大脳半球皮質下に高信号病変が多発していた。急性散在性脳脊髄炎(ADEM)と診断し,ステロイドパルス療法を行い,精神症状は消失した。本症例はEBV 感染後のADEMと考えられ,プレドニゾロンによって症状が修飾されていた可能性が示唆される。ウイルス感染後のITP症例において精神症状を来した際はADEMの可能性に留意する必要がある。
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© 2008 一般社団法人 日本血液学会
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