抄録
63歳女性。左頚部腫瘤で発症したHodgkinリンパ腫(混合細胞型,IB期)である。ABVD療法6コースにて寛解を得たのち,左頚部に再発した。局所放射線照射を行い同病変は消失したが,肺門部リンパ節に再発した。Dexa-MEAM療法2コース後,自家末梢血幹細胞移植を施行し全ての病変の消失を認めたが,2カ月後に肺門部リンパ節の腫脹,さらに意識障害と痙攣をきたし,positron emission tomographyにて両側前頭葉などに病変を認めた。脳病変が全脳照射により消失したことからfludarabine-melphalanを前処置としてHLA一致骨髄バンクドナーから骨髄非破壊的同種骨髄移植を行った。以後12カ月に渡り完全寛解を維持している。Hodgkinリンパ腫の自家移植後再発に対する標準療法は確立されておらず,貴重な症例と考えられた。