2023 年 64 巻 8 号 p. 741-745
輸血依存性の中等症以上の小児再生不良性貧血では,HLA一致血縁ドナーが不在の場合,免疫抑制療法の適応となるが30%は不応である。成人領域ではeltrombopagの併用が検討されているが,小児領域は有用性と安全性がまだ確立されていない。今回,我々は免疫抑制療法に反応の乏しかった再生不良性貧血にeltrombopagを併用し造血細胞移植を回避できている3症例を経験した。1例は投与から1ヶ月で寛解,2例はクレアチニン上昇によるcyclosporin減量を要したがeltrombopag併用により輸血非依存を維持できている。副作用は眼球黄染のみで,減量により改善した。小児においてもeltrombopagは免疫抑制療法不応の再生不良性貧血に有用で輸血や移植を回避できる可能性がある。今後の症例の集積による安全性と有用性の検証が望まれる。