2026 年 67 巻 2 号 p. 142-151
チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)の導入により,慢性骨髄性白血病の予後は大きく改善した。国内では一次治療の既存4剤に加え,asciminibが一次治療でも使用可能となり,選択肢が拡充した。一方,asciminibは48週間のフォローアップで10%超,他のTKIは5年間で約20~30%の患者が抵抗性または不耐容のため二次治療を要しており,一次治療の多様化に伴い二次治療の選択が以前より複雑化している。一次治療に不耐容の際は,有害事象の種類に応じて他剤に変更するが,交差不耐容に注意が必要である。抵抗性を有する場合は,BCR::ABL1遺伝子変異の有無を確認したうえで,一次治療の薬剤ごとに適切な二次治療薬を選択する。本稿では,一次治療へ抵抗性の場合と不耐容の場合に分けて,二次治療への切り替え判断と時期,薬剤選択の要点を整理する。さらに,二次治療以降のasciminibとponatinibのデータも併せて概説する。