2026 年 67 巻 5 号 p. 445-452
全身性ALアミロイドーシスは,多臓器に免疫グロブリン軽鎖由来のアミロイド蛋白が沈着し,多彩な臨床症状を呈する進行性の疾患である。未治療症例に対する標準治療は従来のCyBorD(cyclophosphamide, bortezomib, dexamethasone)療法にdaratumumabを上乗せしたD-CyBorD療法であり,高い血液学的奏効率と臓器改善効果を示す。自家造血幹細胞移植は深い血液学的奏効をもたらすが,多発性骨髄腫の場合と比較して移植関連死亡のリスクが高く,適応には慎重な判断が必要である。再発・難治例ではlenalidomide,pomalidomide,ixazomibといった従来の抗骨髄腫治療薬に加えて,venetoclaxやBCMA標的療法などの有効性が期待されている。アミロイド線維を標的とした治療研究が進められているが,有効性に関して依然として課題が多い。