2023 年 29 巻 p. 145-150
河川堤防整備が進んでいる今日でも破堤などの大規模水害の発生リスクが高まってきており、例えば令和元年台風第19号による洪水では,全国の河川堤防308箇所から越水が確認され,破堤した142箇所のうち122箇所が越水によるものと推定されている.破堤に至る・至らなかった要因を明らかにすることだけでなく,破堤に至った場合であっても越水からどのように堤防が決壊し,破堤拡幅が進行するかを理解することは,破堤被害軽減技術を検討する上でも重要な知見となる.越水破堤現象の理解を目的に,堤体形状および堤体材料の相違に着目した模型実験を行った.これより越水から堤防決壊に至るまでは特に堤体材料の相違が,破堤拡幅段階においては特に堤体形状の相違が影響を与えることなどを示した.