2023 年 29 巻 p. 275-280
北海道では,河床低下に伴う表層砂礫の流失により,侵食抵抗の小さい火山灰や岩盤が露出し急激に河床低下が進行する河川が増加している.低水護岸の機能喪失や橋脚の不安定化,産卵環境の劣化など河川環境への悪影響が顕在化しており,効果的な対策工法が求められている.このような状況の中,無加川では帯工群+巨礫による河床低下対策を段階的に実施中である.帯工は,経済性に優れかつ屈撓性の高い袋型根固めとし,既往の水理模型実験で提案された帯工下流の局所的な侵食防止にも対応する構造を採用しているが,本構造による現地での効果検証が不十分であった.
本研究では,段階施工中に実施したモニタリング結果に基づいた検証を行い,水理模型実験で提案された対策工構造の現地適用性,治水面環境面への効果を確認した.