2023 年 29 巻 p. 281-286
多量の土砂・流木を含む洪水氾濫が頻発する中,起こり得るハザードを予測するために,豪雨時に流域から流出する土砂・流木の量を推定する手法が求められている.本研究では,降雨-土砂・流木流出モデルを用いて土砂・流木の流出を解析する手法を示すと共に,2017年の九州北部豪雨時における寺内ダム流域を対象としてこのモデルを適用し,モデルの予測結果を左右する要素に対して適切な条件設定法を検討した.その結果,最上流の単位河道の勾配設定が解析結果を少なからず左右する要素であり,最上流の単位河道を土石流の堆積勾配の上限値に近い10度程度を含むように設定すれば,崩土の移動による単位河道への横流入と,流入した土砂・流木の単位河道での輸送過程を適切に評価できることを明らかにした.