2023 年 29 巻 p. 299-304
十勝川水系札内川では,2006年以降は年最大流量や融雪期最大流量が減少傾向となり,従来の礫河原にケショウヤナギ以外のヤナギ類が定着し,急速に河道内の樹林化が進行した.礫河原の減少により,ケショウヤナギをはじめとした礫河原依存種が世代交代できなくなることが懸念され,この対策のため2012年から札内川ダムの中規模フラッシュ放流を活用した礫河原再生事業を実施している.本事業では,札内川における自然の撹乱リズムを復活させる取り組みとして,フラッシュ放流や旧流路引き込み等により,河床撹乱や流路変動による礫河原再生の効果を治水面と環境面で検証してきた.本稿では,札内川技術検討会で議論された礫河原再生手法や技術的な検討とその効果検証の検討例について報告する.