2023 年 29 巻 p. 67-72
河道地形の3次元モデルを活用する河川CIMの普及が始まったが,現在,この技術が河道計画を検討する際に有効活用されているとは言いきれない.そのため,3次元モデルを使った一連の河道設計法を支援するツールの確立が重要な課題である.また,河道設計に利用されてきたソフトウェアは,主に洪水時における流れと河床変動に特化した解析手法であった.そのため,多自然川づくりで重要となる河川の自然環境や人の利用について,河道設計段階から検討するための支援ツールが不足していた.このような課題に対応するため,我々は「3次元の多自然川づくり支援ツール」の開発を進めている.本ツールは誰もが利用できるように無償で公開しており,河川管理者などに活用してもらうためセミナーなどを通じた普及活動を行ってきた.本報告は,以上の要点を紹介し,本ツールおよび河川CIMの推進に向けての活用について述べるものである.