2023 年 29 巻 p. 97-102
本研究では効率的に河川水面下の表層河床材料を把握する手法を開発することを目的として,山口県の佐波川において水上・空中両用ドローン(Splash Drone 4:SPD4)を用いた現地調査と,画像から河床材料を自動で計測する画像解析手法(BASEGRAIN)を用いた画像解析を実施し,SPD4より撮影された画像と当該地点の水深から河床の粒径を計測する手法(WADPSM法)を検討した.その結果,WADPSM法は河床が確認できる場合,水深0.5m以上の水深において適用可能であった.また,得られた粒度分布は従来手法である面積格子法とほぼ同等の値を示し.SPD4とUAV写真測量を組み合わせることで河川内に侵入することなく,効率的に水面下の河床表層の粒度分布を把握できる可能性が示された.