河川技術論文集
Online ISSN : 2436-6714
西之谷ダムの貯水池地形の変遷と土砂管理手法に関する考察
中村 亮太小林 草平角 哲也
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2024 年 30 巻 p. 125-130

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抄録

治水専用ダムの中で河床部に放流設備を有するダムを流水型ダムと呼んでいる.流水型ダムはその構造や運用面の特徴から土砂管理上の利点を有するものの,西之谷ダムのように貯水池幅が大きく,洪水吐規模が小さいダムは堆砂しやすい傾向にある.西之谷ダム貯水池における堆砂や貯水池地形の経年的な変化について整理し,貯水池土砂管理の手法について考察するために,洪水前後の貯水池地形の変化をモニタリングした.西之谷ダムでは出水によって一様な堆砂が生じるものの,堆砂による地形変化がそれ以降発生した中小規模出水による堆砂進行を抑制している.そのため,堆砂量が計画堆砂量未満である場合は,堆砂掘削をしない方が好ましい.また,数値実験により導流堤造成とクリーク掘削が堆積した土砂の侵食に与える効果を検証したところ,西之谷ダムでは,それらによる効果は十分ではなかった.

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