2024 年 30 巻 p. 233-238
本研究では,表面被覆型の堤防強化における被覆コンクリート背面の不織布の有無が高水位作用時の堤体変状プロセスに与える影響について,遠心模型実験を用いて基礎的な検討を行った.不織布有りのケースでは,川裏法尻付近から河川水が噴出し,法留工の傾斜とコンクリートブロックの滑動は確認できたものの,明確な堤体の侵食は確認できなかった.一方で,不織布無しのケースでは堤内地盤へ転倒した法留工とコンクリートブロックの間に発生した隙間から大量の濁水が噴出するとともに,コンクリートブロック背面の堤体が侵食された.また,本実験結果は過去に実施された海岸堤防に対する実大越流実験結果と整合しており,本遠心模型実験においても実堤防で発生する主要な現象は再現できていることを確認した.