河川技術論文集
Online ISSN : 2436-6714
超過洪水流の時空間三次元エネルギー分布に基づく河道計画・設計法
福岡 捷二加藤 宏季
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2024 年 30 巻 p. 411-416

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抄録

令和元年東日本台風における多摩川中流部の超過洪水流の三次元エネルギー分布について解析し,洪水流の全エネルギー水頭の縦横断等値線分布より,低水路のみお筋沿いをエネルギーが集中して流れていること,最大全エネルギー水頭がH.W.L.を越えるようになると,低水路河道線形との関係で流れの三次元エネルギー分布に大きな変化が起こり,橋脚等の構造物の損壊や堤防越流等に伴う被災の危険性がカタストロフィックに高まることを論じている.さらに,全エネルギー水頭の等値線が下流側に張り出し,その分布形が急峻となる箇所ではエネルギーが高くなり,その大きさ,分布に対応するように抵抗の小さい河道の縦・横断面形である船底形河道形状に変化することを示している.

堤防・河道の計画・設計の基本は,洪水流の三次元エネルギー分布の大きさに応じて低水路の川幅を自在に変化させ得る船底形河道であり,これを河道設計の中心に据えた川づくりを行うための河道計画・管理のありかたを論じている.

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© 2024 土木学会
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