河川技術論文集
Online ISSN : 2436-6714
開水路側岸に設置した植生の水没・非水没状態および間隔がオイカワの避難・休憩特性に及ぼす影響
鬼束 幸樹水廣 歩飯隈 公大渡邊 杏咲
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2024 年 30 巻 p. 77-82

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抄録

河川に魚が生息するには,魚の持続速度以下の流速を有する休憩場所の確保が必要である.水制の設置や植生の保全などが休憩場所確保の有効な手段で,それらの密度と魚の休憩特性との関係が解明されつつある.しかし,検討対象のほとんどが非水没状態であり,水没状態の知見はほとんど得られていない.本研究では開水路側岸に設置した模擬植生の水没率および密度を変化させ, 非水没あるいは水没状態の植生がオイカワの休憩特性に及ぼす影響の解明を試みた.その結果,水没率および植生密度の増 加に伴いオイカワの持続速度以下の領域が植生域内で拡大するため,植生域内へのオイカワの進入率が増加し,植生域内の滞在時間および個体数が増加することが解明された.また,植生域で休憩するほぼ全てのオイカワが植生天端以下を遊泳することも明らかとなった.したがって,非水没状態だけでなく水没状態の植生や水制を河川側岸付近に設置すると,魚の休憩場所を提供できることが定量的に示された.

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© 2024 土木学会
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