河川技術論文集
Online ISSN : 2436-6714
魚の休息場所の確保に適した水制およびオーバーハングの設置手法について
鬼束 幸樹渡邊 杏咲河村 凌輝吉田 瑞矢
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2025 年 31 巻 p. 13-18

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抄録

魚が生息可能な環境整備を進める上で,魚の避難・休息場となるカバーの整備および保全は不可欠である.一般に魚はオーバーハング下を選好する.加えて,当該領域に底面粗度を付加することで,オーバーハング下を選好した魚がより定位し易いと推定される.本研究では,開水路片岸に連結水制を設置し,オーバーハングの有無,連結水制の配列および流速がオイカワの休息特性に及ぼす影響を検討した.その結果,オイカワはオーバーハング下を選好して遊泳した.また,オーバーハングを設置することで,高流速域を遊泳するオイカワが,低流速域での休息をより短時間で決断し,低流速域への進入頻度が増加した.したがって,オーバーハングを設置することで,オイカワの低流速域への誘導を短時間で行えることが判明した.一方,水制の配列の変化がオイカワの休息特性に及ぼす影響は明確には確認されなかった.したがって,水制の配列の変化よりもオーバーハングの有無の方が,オイカワの休息特性に支配的な影響を及ぼすことが判明した.

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© 2025 土木学会
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