2025 年 31 巻 p. 259-264
近年の豪雨災害で数多く生じている橋脚の沈下の原因の一つと考えられる橋脚底部の洗掘に着目し,フーチングを有する橋脚底部の洗掘機構を明らかにすることを目的として,2017年8月出水で橋脚のフーチング底部における洗掘によって沈下したと考えられている湧別川に架かるいわね大橋の1/120のスケールを基準として作成した模型を使用して,橋脚下部の浸食実験を行った.フーチング前面の洗掘深は,橋脚本体上流端とフーチングの上流端とのずれの大きさである出幅が大きくなるほど深くなる傾向を示しており,出幅が橋脚底面の洗掘現象に与える影響が大きいことを明らかにした.また,底面の洗掘が加わることによって流れ構造が変化し,それに伴い洗掘現象についてもこれまで実施されてきている橋脚周辺の局所洗掘に関する実験とは異なることを示唆した.