2025 年 31 巻 p. 445-450
気候変動の影響による豪雨の頻発化・激甚化等により全国で水害による被害が多発している中で,水害ハザード特性を地域住民にも理解してもらえるような情報を提示し,洪水被害の軽減,防止対策の検討を各地域で加速させていく必要がある.しかし,既存の洪水浸水想定区域図等のハザード情報からでは,対象地域がどの氾濫シナリオで危険となるか,またそのシナリオ時に水がどこから,どのような勢いでやってくるかといった情報等を読み取ることが出来ず,具体的な被害イメージを想定するためにはなお一層の工夫が求められている. 本研究では氾濫シナリオ別に人的・物的被害に影響するハザード指標を算出し,それを被害のイメージを想像させるよう考察を行うとともに,考えられる減災対策を実施した場合における効果の定量化を行うことで,流域治水を推進するための合意形成に向けた基礎資料となりうることを示した.