河川技術論文集
Online ISSN : 2436-6714
轡塘における乗越堤の機能についての検討
平川 隆一山田 百花大本 照憲
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2025 年 31 巻 p. 457-462

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抄録

 近年の気候変動により超過洪水の頻度が増加傾向にある.超過洪水対策として計画的氾濫が有効であると考えられるが,氾濫を受け入れる地域では被害を受ける頻度が高くなる.そこで,伝統的河川工法である轡塘(くつわども)に着目した.轡塘は広い高水敷を有し,洪水時には堤防を一部切り下げた乗越堤から堤内地に氾濫させる.本研究では轡塘における乗越堤が轡塘内の流況に与える影響について明らかにすることを目的とし,粒子法を用いた数値シミュレーションを行った.各ケースで乗越堤の有無、位置および高さを変更したところ,乗越堤を上流側に設けると,比較的穏やかに乗越堤から越流することが示された.乗越堤を低くした場合には,流速は大きくなるが轡塘内で逆流が生じており,流れを減勢する効果が生じていることが示唆された.また,主流方向に軸を持つ旋回流が確認された.

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